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プリント実験報告

プリント実験ページ・イラスト
プリント実験ページ・イラスト
イングジェットで使用できる生地について解説しています。ポリエステル100%素材が基本になりますが、様々な生地にプリントした結果をご覧いただけます。生地の郵送、持ち込みする際の参考にして下さい。また、ポリエステル100%素材以外の生地にプリントした実験結果も併せてご覧下さい。

使用できる生地について
どんな生地が転写に向いているの?
色付きの生地へプリントする
凹凸のある生地へプリントする
薄い生地へプリントする
生地屋さんへ行ってみよう!
生地持ち込みの際の留意点

プリント試験コーナー
綿100%、綿とポリ混合でプリント
特殊な生地へプリントする
フリースへプリントする
防水生地にプリントする
スパンコール付の生地にプリントする
フリンジの付いた生地にプリントする
薄いボイルの生地へプリントする



どんな生地が転写に向いているの?


プリントできる生地は、ポリエステル素材100%の白い生地です。適した生地は、サテン、ボイル、ツイル、スウェード、タフタ、ブッチャー等が挙げられます。ポリエステル素材であれば、レース、チュール、オーガンジーなどの薄い生地に対しても有効です。ジャガードのように凹凸のある生地組織に対してもくプリントできます。



素材(素材名)と生地(生地名)


一般に生地名と素材名の違いについて簡単にご説明します。素材は、綿100%とかポリエステル60%、ウレタン40%など、素材自体の混合が表記されている名称を素材としています。生地名は、生地メーカーが独自に開発した名称や織物の商品名とお考え下さい。例えば、生地名「イングサテン」で、素材は「ポリエステル80%」と「ナイロン20%」で構成しているという感じです。

 

ポリエステル100%の素材にしても、様々な生地があります。弊社で取り扱っております「プリント生地」はほぼすべてポリエステル100%のものですが、生地の風合いはどの生地もそれぞれ個性があり、バラエティに富んでおります。生地の詳細につきましては、「プリント用生地一覧」のページをご覧下さい。

 

 

 

色付きの生地へプリントする


生地に色が付いている(先染め)場合はプリントできるのでしょうか?下図のように4パターンで検証してみました。いずれの生地も白に近い薄い色を選び、生地はポリエステル100%で先染めされた無地を使用しています。

1:薄いグレー
2:クリーム
3:ベージュ
4:薄いピンク


色の付いた生地にプリントしてみました


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)



  • 1:薄いグレー

    拡大画像

    生地の色は、白に近いだけあって定番生地と比較しても発色の見分けがつきません。きれいにプリントされています。

  • 2:クリーム(生成り)

    拡大画像

    先染めされているせいか若干色が入っていますが、プリントの状態も1番とほぼ変わらないのではないでしょうか?これもきれいにプリントされました。
  • 3:ベージュ

    拡大画像

    4色の生地の中で一番濃いベージュです。カラーサンプルが地色(生地の色)に影響されています。 黒からのグラデーションを見ると地色が浮き出てきています。これはイングジェットには白い染料を持っていないためです。C、LC、M、LM、Y、Bの6色が基本のため、白を表現するためには白い生地を使用して、黒の染料を徐々に減らしながらグラデーションを表現していきます。
  • 4:薄いピンク

    拡大画像

    3番と同様に黒のグラデーションに地色が影響されています。定番生地と比べてみても、全体に赤みを帯びていると思います。

    色の付いた生地にプリントする場合は、画像制作の時点で多少の配慮が必要かもしれません。生地の色に画像全体の色相をふってみてプリント後の予想にして下さい。




先染めの生地を持ち込む場合


白以外の生地でプリントする場合、パステル調、明るい色の生地を使用する。

染料は C(シアン)・ LC(ライトシアン)・ M(マゼンタ)・ LM(ライトマゼンタ)・ Y(イエロー)・ K(ブラック)の6色、白い染料はありません。

生地の地色を生かしたデザインを考えよう。



 

凹凸のある生地へプリントする


生地を織る過程であらかじめ模様が織られている生地にプリントしてみました。(ジャガード織り) 素材は全てポリエステル100%ジャガード織です。結論から言いますと、4枚の生地とも、発色がうつくしく変化はありませんでした。4枚とも生地組織の変化で表情がさまざます。生地の表面の状態が分かりにくいとは思いますが、拡大表示してご覧下さい。

1:花柄
2:ストライプ
3:格子状
4:玉虫状



ジャガード織りの生地にプリントしてみました


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)




1:花柄

1~4の生地の中で一番凹凸があるのですが、きれいにプリントされています。模様の境目もくっきりと転写されているのがわかります。生地の模様とプリントの模様を組み合わせることで非常におもしろい効果が得られると思います。


拡大画像

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3:格子状

格子状(縦横)に凹凸が付いた生地です。カラーサンプルを見ると、かすり着物やゆかたなどの和服に使用できそうです。


拡大画像

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4:玉虫状
凹凸部の境目までしっかりと染料が入り込んできれいにプリントされています。黒のグラデーション部に玉虫のサテンが光っています。

拡大画像

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ジャガード織りの生地を持ち込む場合


イングジェットはジャガード織りに対しても有効。
生地組織とプリント柄で変化に富んだ生地に仕上がります。



 

薄い生地へプリントする


薄い生地を3点プリントしてみました。いわゆるシースルーの生地です。 薄い生地を転写する場合は、下のように薄い生地の下に「当て布」を敷いてプレスします。薄く透ける生地は繊維の間に空間があります。この空間には染料がかからないので当て布を下に敷くことで、薄い生地を固定させ、転写紙からの余分な染料を当て布に付着させて転写を行います。




使用生地名

1:ジョーゼット (やや透けている)
2:ポンジー (透けている)
3:オーガンジー (かなり透けている)



薄い生地にプリントしてみました


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)


1:ジョーゼット
定番生地と比較すると若干薄くプリントされます。垂れ幕などに向いていると思います。
拡大画像 拡大画像

2:ポンジー
下の画像でもはっきりと薄くプリントされたのが分かります。透けてはいるもの発色はきれいです。広告用のバナーや垂れ幕などに使用すれば面白い商品ができるかもしれません。
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3:オーガンジー
生地にプリントする生地の中で一番薄い生地です。黒を100%とすると50%程度まで薄くプリントされました。透けた状態も涼しげです。生地を2重3重に重ねて幻想的な感じのカーテンやタペストリーにすると面白いですね。
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透ける薄い生地を持ち込む場合


透ける生地ほど染料が浸透する面積が減るため薄く見えます。(発色は変わらない)

透けることを前提にデザインをする。生地を重ねると、一枚のプリントでは表現できない効果が出ます。



 

生地屋さんへ行ってみよう!


コンピュータでグラフィック編集は得意だけど、どんな生地を購入していいのか分からない。そんな方のために簡単に生地の購入に関する情報を掲載してみました。全ての生地屋さんが当てはまるとは限りませんが店内で迷わないようにご参考まで・・・。



お店での購入の仕方


ほとんどのお店が天然素材・化学繊維・プリント生地・特殊生地等、素材別にコーナーを設けています。イングジェットで使用できる生地は、ポリエステル100%です。まずはこれが基本、「ポリ100%の白い生地はどこですか?」これでOKです。

セール品としてワゴンに陳列している生地以外は、切り売りとお考え下さい。生地は、芯に巻かれたロールの状態、もしくは、帯状に巻き取られた状態でディスプレーされているのがほとんどです。通常ポリエステルの系の生地はロール状に巻かれていると思います。お好みの生地を選びましょう!ポリエステル100%といってもいろな生地がありまね。サテン、ジョーゼット、ポンジー、タフタ等用途に合った生地を選んで下さい。
生地に付いているタグを確認して下さい。生地名、素材名、価格の3つの項目が表示されています。価格はm単位で計算されます。500/mと表示されていれば、1mで500円ということです。この場合2m購入する場合は500×2mで1000円になります。店にもよりますが、生地は最低10cm以上からカットしてもらえると思います。 先ほどの例でいうと、2.4mカットする場合は、500×2.4で1200円になります。
生地を棚やラックから取り出し、裁断机(生地をカットしてくれる作業机です)まで持って行きましょう。店員さんに「○○mカットしてください。」でOK!後は店員さんがカットした後、伝票を添付されるか、そのままお会計で終了です。



生地には表と裏があります


織物は、通常表面と裏面があります。サテンは表面に光沢があるので見分けやすいのですが、薄い生地などは判断しにくいと思います。確実なのは、やはり聞いてみるのが一番です。店員さんに表面に目印テープでも貼ってもらうのが一番です。イングジェットプリントではポリエステル100%であれば関係なくどちらの面にもプリントが可能ですので、どちら面にプリントしたいのかを目印をつけていただけると助かります。

生地の両端に「耳(みみ)」と呼ばれる部分があります。これは、糸のほつれ防止と織る過程で生地を固定させ強度を高めるために付けられます。全ての生地にあてはまる訳ではないのですが、この耳をよく見ると表と裏面を見分けられる場合があります。



生地巾と布の方向


通常生地巾には「シングル巾」と「ダブル巾」があります。シングル巾は90cm~120cm前後、ダブル巾は、140cm~160cm前後です。
生地には「布目(ぬのめ)」と呼ばれる方向があります。布目とは、縦糸の方向のことです。一般的な洋裁では、この縦糸方向に沿ってパターンを置いて裁断していきます。イングジェットの転写方向も布目に沿ってプリントしていきます。


 

綿100%、綿とポリ混合でプリント


綿100%はプリントできませんが、無理矢理プリントしてみました。生地に前処理を施さない状態でポリエステル素材と同じ作業をしてプレスしたものです。また、綿とポリエステルの混合ではどうなのかという疑問もあります。加えて実験してみました。


生地名(素材)

1:キャンバス (綿100%)
2:ブロード (綿100%)
3:ブロード (綿65%ポリエステル35%)



綿・綿ポリの生地にプリントしてみました


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)



  • 1:キャンバス(綿100%)

    拡大画像

    綿100%のキャンバスです。発色が鈍く、色がくすんで見えます。黒もカラーもトーンが落ちています。拡大画像を見てみると、文字や先のエッジがぼやけています。確かにプリントはされていますが、洗濯を数回重ねると色落ちが顕著に表れます。よって今のところ、前処理抜きでプリントサービスを提供できるレベルではありません。
  • 2:ブロード(綿100%)

    拡大画像

    綿100%のブロードです。1のキャンバスよりも生地が白い分多少濃くプリントできました。定番生地と比べると発色が鈍く、トーンが落ちます。プリントの境目がにじんでいます。プリントサービスとして提供するには難しいと思います。


  • 3:ブロード(綿65%ポリエステル35%)

    拡大画像

    ポリエステルが混合されているだけあって、1と2よりは発色は多少良くなった程度です。染料がポリエステル繊維へ浸透するため洗濯も他と比べて色落ちはしにくい。もっとポリエステルの混率が高い生地が望ましいと思います。プリントサービスとして提供するには難しいと思います。



綿は持ち込みNG・ご注意点


色の発色がよくない。全体にトーンが落ちて鮮やかさに欠ける。

綿100%素材の生地はプリントサービスとしてお客様にご提供するには難しい。

綿とポリエステルの混紡生地の場合でも、ポリエステルが65~80%以上の混率が必要になります。



 

特殊な生地へプリントする


こんな生地にも転写できます。当サイトでいろんな生地に転写してみました。随時実験した結果を更新していきます。


こんな生地にもプリントできます


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)



  • 1:レース(ポリエステル100%)

    非常にきれいにプリントすることができました。レースは織ではなく編みです。編み組織に対しても有効です。レースのカーテンに幾何柄をグラデーションさせながらプリントすると個性的なレースのカーテンになると思います。

  • 拡大画像

  • 2:スウェード(ポリエステル100%)

    本皮ではなく、フェイクの生地です。美しくプリントできました。プリント面もスウェードの毛羽だちも消えることはありませんでした。

    バックや手袋、小物の製作に適していると思います。
    ※全てのスウェード状の生地にプリントができる訳ではありません。


  • 拡大画像



フリースへプリントする


生地の表面が起毛だった素材はどんな結果になるのでしょうか?今回はフリースを選んでプリント実験してみました。フリースは、生地屋さんのワゴンセールに並んでいるごく一般にある安価なもので、色は薄いグレーを使用しています。



こんな生地にもプリントできます


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)
フリース(ポリエステル100%)

・左の画像の様にフリースを用意して表面にプリントしてみます。裏面(右画像)はもっと起毛立っているのが分かります。



  • 拡大画像
  • 転写シートを合わせてプレス機に流し込みました。プレス機は、熱を加えると同時に一定の圧力が40秒から1分程度かかります。
  • 転写シートを剥がしている場面です。

    フリースの様な、肌触りがフワッっとした素材にはプリントがずれるかと思いましたが結構きれいにプリントできたと思います。

左画像が転写直後のフリースの状態です。右の画像をご覧下さい。転写前の生地の状態と転写直後の生地の状態です。生地にプリントができるものの、生地の厚みが半分程度に縮んでしまいました。

やはりプレス機で圧力を加えたために起きた現象だと思います。表面の起毛立った感じが少ないのが分かります。その後、1日程度で半分から厚みだったのが3分の2程度まで厚みが戻りましたが、そのままの状態ですと完璧には元の状態には戻りませんでした。

プリント面は起毛だった奥までプリントされていて生地の感触もゴワゴワ感がなくてクッションカバーやぬいぐるみなどに向いていると思います。起毛だった状態から多少潰れても構わないというお客様であればプリント致します。




防水生地にプリントする


防水加工生地に対してプリント可能でしょうか?カラーバーをプリントしてみました。試験に使用した生地は、ポリエステル100%の防水加工を施された生地です。色は若干クリーム調の色が付いています。



防水加工された生地の上からプリントができるの?


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)
下記左が転写前の生地です。水滴を垂らしてみました。防水であることが分かります。カラーテストの転写紙を用意し試験開始。



  • 拡大画像
  • 転写シートを合わせてプレス機に流し込みました。プレス機は、180℃で熱を加えると同時に一定の圧力が45秒程度。
  • 転写シートを剥がしている場面です。

    プリント終了、非常に発色がよく捺染することができました。次は防水効果が保たれているのかの確認です。

左画像が転写直後の生地の状態です。白い生地同様発色もよくプリントすることができました。

右画像は、水滴を垂らしてみた画像になります。撥水効果も保たれている様子が分かります。その後洗濯してみましたが、色落ちはほとんど見られませんでした。

 



スパンコール付の生地にプリントする


スパンコール付きの生地にプリントしてみました。スパンコールは、刺繍等で用い、玉虫色をしている直径5mm程度の丸いパーツです。試験に使用した生地は、ポリエステル100%生地です。色は白、生地の厚みは薄く、写真を見ていただくと、若干透けていることが分かります。



スパンコール付き生地の上からプリントができるの?


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)
下記左が転写前の生地です。スパンコールが刺繍されていることが確認できます。生地屋さんで購入しましたが、主に衣裳で使用される生地でしょう。カラーバー(転写紙)を用意してプリント開始。



  • 拡大画像
  • 転写紙を生地の表面合わせてプレス機に流し込みました。プレス機はスパンコールが溶ける可能性も考えて、若干温度も抑えて流しこみました。通常180℃のところ175℃に設定。
  • プレス機から生地を取り出し、プリント結果の確認。生地が薄く、スパンコールが付いていることもあり、プレスする時間も普段50秒のところ45秒で取り出しました。プリント終了です。

左画像が転写直後の生地の状態です。白い生地同様発色もよくプリントすることができました。生地も薄く、後ろの背景が透けています。

肝心のスパンコールですが、綺麗に残っています。スパンコール自体には若干プリントされていることが分かりますが、玉虫色の発色が見られ成功ではないでしょうか?

 



フリンジ付の生地にプリントする


フリンジ付きの生地へプリントしてみました。生地の表面が多少起毛だっている生地にもプリントが可能。風景写真などを転写した場合かなり面白い表現が可能です。 ポリエステル100%の白い生地の表面に、2cm~3cm程度のひも状のフリンジが毛並みのように敷き詰まっています。



こんな生地にもプリントできます


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)
下記左が転写前の生地です。生地の表面にフリンジがあることが確認できます。生地屋さんで購入しましたが、主に衣裳で使用される生地でしょう。カラーバー(転写紙)を用意してプリント開始。


  • 拡大画像
  • 転写紙を生地の表面合わせてプレス機に流し込みました。プレス機はフリンジが溶ける可能性も考えて、若干温度も抑えて流しこみました。通常180℃のところ175℃に設定。

左が転写直後の状態です。フリンジまで非常に綺麗に発色しています。右はフリンジをまばらに散らしてみました。フリンジの下の生地はプリントはされておりません。白いままです。

フリンジ下部は転写紙と接触しないためプリントされません。但し、表現方法としては大変面白い効果が期待できます。わざとプリントするには十分利用可能です。モノクロ写真や風景、動物などの写真をプリントのには向いています。



薄いボイルの生地へプリントする


ボイルにプリントしてみました。ボイルは生地名です。繊維組織は、縦糸方向に縞のように織りあがって凹凸がついています。



こんな生地にもプリントできます


ポリエステル100%のサテンの発色を見る(比較対照)
ポリエステル100%のボイルを使用。色はオフ白、左下画像では薄く透けていることが分かります。繊維の縦縞も確認できます。


  • 拡大画像
  • カラーバー(転写紙)を用意して試験開始。(右画像)
    プレス機は180℃で45秒程度、圧力を加えます。生地自体が薄い事もあり、通常より5秒ほど早く転写時間を縮小しました。(左下画像)

    転写紙と生地を剥がしています(右下画像)

左画像が転写直後の状態です。カラーバーの発色もほどよくプリントできました。
右画像は簡単な花柄をプリントしました。柄自体は単純なモチーフですがプリント可能です。

ボイルでも程度よくプリントが可能です。ボイルの種類によってはカーテンに利用できます。